二足歩行の奇跡/Marvel of Biped Walking

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「ダンスの研究7」
人間という種族は自分たちが創造した人工物も含めて自身の身体を客体化してきたことで、脳は他の動物には見られない新しい能力を身につけ進化してきた。ダンサーの場合にも、身体を客体として扱い人間的な感情を離れた状態で多様な動きを開発することで、「失われた記憶の回復」が可能になる。ダンサーには「未知の動きの世界」が待っているのである。

僕は、ついつい街を歩いている身障者の歩行に見とれてしまう。その理由も、彼らが「二足歩行の奇跡」を想起させてくれるからだ。彼らにとっては歩行が困難なために一歩一歩の歩行に集中しているにすぎないとしても、僕には別の光景に見える。その意味で、健常者による通常の歩行は退屈だ。ファッションモデルの動きも人間世界に通用するだけ。多くの現代ダンスは人間世界の新しい物語の発掘に熱心だが、舞踏から発展したスペースダンスは違う。「失われた記憶の回復」と「未知な動きの世界の開発」を主なテーマのひとつとして続けている。

© 2015 Tokyo Space Dance