4つの部屋

■4つの部屋

『スペースダンス・イン・ザ・チューブ』における「展示」では、スペースチューブにより、「バランスと姿勢の部屋」「光と闇の部屋」「リアールとバーチャルの部屋」「思索と癒しの部屋」の『4つの部屋』を構成します。

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“バランスと姿勢の部屋”

スペースチューブの中に入り、身体をゆだねることで、失ったバランス感覚を回復できます。内部に働く左右と下からのつよい「反力」を利用して身体を浮かせ、魚のように、宇宙遊泳のように、胎児のように、未知の生物のように、「多様な姿勢」をとって遊べます。

“光と闇の部屋”

闇の中でスペースチューブを体験すると、宇宙空間にたった一人で放置されたような感覚を味わえ、「全身的な身体感覚」に目覚めます。また、一面のあふれる光の中では、空間の内と外の境界が溶けて無くなり、「内部=この世」と「外部=彼岸」が連続しているような感覚になり、「死に対する恐怖」を忘れます。

 

“リアルとバーチャルの部屋”

カメラとプロジェクターを使用して体験者の体験映像をスペースチューブに投影します。体験者は、自分の映像にリアルな自分を重ねて遊びます。その動き方の違いにより、これまで経験したことがない「不思議な感覚」を体験できます。

“思索と癒しの部屋”

スペースチューブの中で一番楽な姿勢をとっていると、生活の中でムリをしていた身体の部分を知り、その「歪み」を矯正できます。また、その姿勢で安らぎ、ゆっくりしていると、大切にしていた記憶が蘇ったり、普段は途中で停止してしまう思索を持続できたり、想像力を刺激して「新しい英気」を養うことができます。

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■スペースチューブの4つの特徴

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“閉じた空間”

スペースチューブは「閉じた空間」です。「閉じた空間」に入ること自体が、洞窟に入る時と同じように面白いです。そして、この空間が「やわらかい空間」であること、「宙に浮かぶ空間」であること、外部が透けて見えるので恐怖感がないことにスペースチューブの特徴があります。子供たちはよくスペースチューブが設置された空間を「宇宙への出発基地みたい!」と表現します。

“多様な姿勢”

スペースチューブの中では、バランスの取り方により「浮く」ことができ、「思いがけない多様な姿勢」を形成できます。内部に働く左右と下からのつよい反力を利用して、魚・両生類・鳥・サル等の姿勢の形成に、自分の脳に蓄積された「動物たちの記憶」を頼りに、自由に挑戦できます。

“なつかしい感覚”

スペースチューブの中では、自分がどう動くかで「空間のかたち」が決まります。そのため、お母さんの胎内に帰ったような「なつかしい感覚」がします。「ここ」から「向う」へ、 強制されなくても、「なつかしい感覚」に誘われて前方に進みたいと、自然に思えます。そのため、リハビリ用の歩行訓練にも有効です。

“意外性”

スペースチューブの面白さは、「見た目では想像できない感覚」を体験できる「意外性」にあります。この「意外性」もスペースチューブの大きな特徴です。現代社会では、「全身的身体感覚」を回復させることは、口で言うほどには容易なことではありません。そのために、「意外性」を入り口にして、現代人の硬直した「感覚の扉」を開くことが必要なのです。

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■スペースチューブ体験、姿勢の形成とは何か?

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スペースチューブの中では誰もがダンサー!

スペースチューブの中では、誰もが即席のダンサーに変身します。スペースチューブの内部につよく作用する反力を利用することで、体験者は自分の体重を少し軽くでき、浮くこともでき、ダンサーのように自由にからだをあやつり、日常では出来ないいろいろな動きの形成に挑戦することができます。その楽しさに、子供たちはいち早く気づきます。この楽しみに目覚め、自分も独特な動きの世界を表現できることを発見した子供たちは、何度でもリピーターになり、飽きることなくスペースチューブで遊んでいます。

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■スペースチューブ体験、情報とは何か?

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リアル(現実)とバーチャル(仮想)の分別能力を身につけよう!

体験者は、ビデオカメラによって撮影されスペースチューブに投影される自分の映像に、内部から触れることができます。右手に右手を重ね、左手に左手を重ね、外部から見られた自己に内部の自己を重ねていくと、スペースチューブが隔てる内部と外部の境界が溶け、自分が限りなく外部に向って吸収されていく感覚を体験できます。 その感覚は、神秘的な癒しの体験に近く、この世とあの世を往来するような感覚で、「死」を忘れてしまったと言われる現代人が最も求める感覚の内の一つかも知れません。記憶の中に存在している自分の一番会いたい人が、向こうからやって来るような感覚にも似ています。

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そして、この様子は、外から見ている見学者にとっても奇妙なものです。見学者は初め、体験者をスペースチューブの右側にスポットライトで照らし出される影絵として見ています。次に、体験者がビデオカメラによりスペースチューブの左側に投影されると、リアルな体験者は右側にいると認識していても、つい左側を見てしまいます。 これは脳のいたずらです。脳にとってはリアル(現実)とバーチャル(仮想)の区別は必要なく、情報量の多いものがリアルです。 現在のビデオカメラの精度は高く、人間の目よりも遥かに高い精度で体験者の姿を捕らえます。そのため、脳は躊躇せず、スペースチューブの左に投影される体験者を見るのです。ここに、意識との乖離が生じています。意識はあくまでも、右側の体験者をリアルとみなして右側を見ています。したがって、最後にスペースチューブの中の体験者がバーチャルな自己の映像にリアルな自己を重ねると、見学者は思わず心の中で驚きの声をあげてしまいます。 こうして、体験者と見学者は、脳の即物的な判断と、脳のもう一つの機能である意識の判断が、互いに分裂する場面に出会うことができます。そして、脳の即物的な判断も間違いではなく一つの事実であること、そのためどちらかを選択するのではなく、リアル(影絵~現実)とバーチャル(映像~仮想)の両者を分別する必要があることを学ぶことができます。

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